昔、大きな火災事故があった工場の上に建っている病院で起こる不思議な出来事を綴る、連続ドラマ。
「不思議」だけでなく、病院の地下、真っ暗な部屋で生活する若い医者、ひどい手抜き手術をする外科部長、血を見るとすぐ倒れる看護婦、夜な夜な病院に現れる幽霊の女の子とバクなど、個性的な登場人物の人間性が深く描かれていて、毎回引き込まれた。
特に外科部長。この外科部長、何かというと「ボストンが良かった」が口癖で、病院には遅刻してくるわ、小さな女の子を手抜き手術で廃人にしてしまうわ、他人を小ばかにしまくるわで、ものすごく憎たらしいのだ。そして、毎回、車にイタズラをされるのだがそれが回を追うごとにエスカレートしていく。外科部長は防犯装置などを何台も何台もヒステリックなほど買い揃えて、車に取り付ける。しかし、その甲斐なく、めちゃくちゃなイタズラをされてしまうのだ。少しスカッとする瞬間である。
この作品は、コメディ要素の多いホラー映画と言えるだろう。後味は悪くない。
怖い部分だけが抜き出されて映画化されてしまい、細かいところが味わえないスティーブン・キング作品は多いが、このドラマは怖いところも笑えるところもじっくり楽しめる、オススメ作品なのである。
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