スノボエピソード4
<命の危険?>

その後、地道な練習を重ねた私は、
「ちょっと滑ってはボードを真横にしてブレーキ」という
技を身につけた。
これにより、緩い斜面であれば10秒程度の連続滑走が
可能になっていた。ただし、屋内ゲレンデしか滑ったことはない。

そしてついに、屋外ゲレンデで滑るチャンスがやってきた。
場所は多分赤倉だったと思うのだが、定かではない。
なにせ98年(去年)のことなので、すみません。
メンバーは、大阪の知り合いx3と横浜の知り合いx1だ。
全員スキーをやる。ボードは私一人だ。
ちょっと寂しい気もしたが、初心者ボーダーとしては、
マイペースで滑ってた方が気が楽だ。
最初から別行動を取るつもりでいた。

大阪の知り合いの一人(Nしむら君)はカービングスキーという
ひょうたんみたいな形をしたスキーを持っていた。
そして、時々ストックなしで両手を真横に挙げて滑っていく。
今にも離陸して、どっかに飛んでいきそうだ。
私にはよくわからなかったが、カービングスキーというのは
そういう滑り方をするものなんだそうだ。
大阪組の他二名は彼の会社の後輩で、普通のスキー初心者だった。
が、急斜面にめげず果敢に滑っていたようだ。

横浜の知り合い(Kしださん)の滑りは凄かった。
低い姿勢で、ほぼ直滑降で滑ってくる。
まるでミサイルだ。凄い迫力。
ぶつかると骨の2,3本折れそうである。

私はとりあえず、皆と離れて初心者用のゲレンデで練習していた。
例の「ちょいと滑ってはブレーキ」滑走だ。
滑っているうちに、もうちょっとスピードを出してみたいという欲が
出てきた。スピードアップしてみた。
しかし、怖くなって尻をついた。数メートルほど滑って止まった。
よし、この技を「尻ブレーキ」と名づけよう。

そこそこ慣れて、今度はちゃんとしたターンを練習し始めた。
が、一度ターンすると逆方向へのターンがなかなか出来ない。
無理矢理曲げようとしたときに「ガッ」というひっかかり音がして、
私の体は足を支点に180度縦方向に回転、背中を強打した。
首のあたりで「ぐぎっ」とやばそうな音もした。
そのとき、私は急いで自分自身に以下の質問をしていた。
「おれはだれだっ?」
「ここはどこだっ?」
「なぜここにいるのだっ?」
とりあえず、全ての質問の答えがわかった為、安心して
ゲレンデの端っこの方で休むことにした。

いわゆる逆エッジを身を持って体験した私は、スノーボードを
ナメてかかっていたことを反省し、またスクールに入ることにした。

まさに命の危険を感じた瞬間であった。


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