スノーボード with パラグライダー (スノーボード編)

前回から、かなり間があいてしまった。

<前回のあらすじ>
会社で知り合ったカッパ先生と、富士山付近にスノーボードに出かけた私。ついでにパラグライダー。
だが、カッパ先生にとっては、パラグライダーのついでにスノーボードだった!!
諸事情により、私はパラグライダー体験を辞退したが、パラグライダー中のカッパ先生の身に危機が!
がんばれカッパ先生、負けるなカッパ先生!
九死に一生を得たカッパ先生と私は、次なるミッション「スノーボード」に向かう!

なんだかよくわからないあらすじになった。
詳しく知りたい方は、エピソード7のパラグライダー編を読んで欲しい。

ゲレンデに到着した私とカッパ先生は、着替えを済ませてリフト券を買っていた。
なんという混み具合だ。
リフトに並んでいる行列を見て気が遠くなった。
しぶしぶ並ぶこと20分。ようやくリフトに乗ることが出来たが、第一のリフトを降りた場所は
初心者用ゲレンデだった。初級者用ではない、初心者用だ。
しかも、混んでいるので、転んだまま動かないやつ(一応、生きてはいるらしい)や、
ゲレンデ中央で人間堤防を作るマナーの悪いボーダーなどがいて、ものすごく滑りにくそうだ。

ご存知かも知れないが、上級者のボーダーでない限り、滑走時には割と大きな弧を描いて滑る。
つまり、広い場所が必要なのだ。
私も、まだまだ広い場所を必要とする身なのだ。
人間堤防には、一回ぐらい全速で衝突してやりたいが、まだ実行には移していない。

そこで、第二のリフトに乗って、中級者ゲレンデまで行くことになり、リフトに乗った。
なんだか、バランスの悪いコースだった。コースの最初の20%くらいは、強烈な急斜面、
あとは、とてもなだらか。途中にジャンプ台があったりして、無謀なボーダーが死のジャンプをして、頭から着地していた。
が、先ほどのゲレンデと比べると格段に人が少ない。良いことだ。

バランスは悪いが、人が少ないのが気に入って、私とカッパ先生は「第二のリフトコース」を何度も滑っていた。
そうこうするうちに、人がだんだん増えてきた。
通常のボードは、リフトに乗るたびに片足をボードから外さなければならない。
リフトから降りたところで、再び装着して滑走するわけだ。
が、このリフトから降りたとこには、装着し終わってるくせになかなか発進しないやつとか、
のんきに煙草吹かしてるやつ(煙草は所定の場所で吸え!吸殻捨てるなよっ)がいっぱいいて、
大層邪魔であった。
さらに、しばらく先に途中でこけて、そのまま座り込んでいるやつがいたりする。
とりあえず、いっぱい滑りたい私は、邪魔者たちの隙間を通って、とりあえず発進した。
が、たちまち前をゆうっくり滑っているボーダーに追いついてしまった。
どっちに避けるか・・と考えていたとき、信じられないことに、そのボーダーがブレーキをかけて止まってしまったのだ。
なにぃっ!?
これは、高速道路で急停止する行為に等しい。
私に残された選択肢は、ただひとつ。
自爆。そう、自ら転ぶくらいである。このスピードで無理やりターンすると、逆エッジをくらって吹っ飛んでしまう。
が、停止したボーダーは、私の姿を確認すると、慌てて脇に移動しようとした。
移動しようとしたが、急斜面だったため、ボードが勝手に滑り出してしまったようだ。
加速するボード、手をばたばたするボーダー。
その先は、滑走禁止の立て札が立てられた危険ゾーンだった。一応、網が張ってある。
一瞬後、すごい雪煙と「うわああぁぁぁ・・」という声が聞こえた。
ボーダーは消えた。

彼の決死の回避行動により、私は「急斜面ゾーン」を取り合えず無事に抜けた。
さすがに心配になって、上を見上げると、滑走禁止ゾーンから雪まみれの男が
這い上がってきていた。ぴんぴんしているようだ。よかった。

その後、私は逆エッジを何度となく食らい、左腕にダメージを受けながらも楽しく滑った。
こうして、そろそろ帰る時間となったのだが、カッパ先生は全エネルギーを使い果たした様子でぐったりしていた。
ちょっと仮眠しますか?と言ってみたのだが、いや、時間がたつと道が混むから、ということで
そのまま帰路に向かう。
!!
カッパ先生、なんだか目がとろーんとしてる!
車がふらふらしてる!
危険!
起きてくださいっ、と言いながら私はカッパ先生の頭をはたいた。いい音がした。
カッパ先生は、「なにすんの〜!!」と怒っていたが、目は覚めたようだ。
すみません、8歳も年上の人の頭を・・。

今後、この人と滑りに来るのはちょっと考えよう・・と思った一日だった。


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